トライアスロン用に Garmin Forerunner 255 を3ヶ月使用してみた

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トラッカーとしてfitbitを使用していたけどトライアスロンを頑張ろうと決めたので(あとタイミング良く fitbit Charge5 が故障したので) サイコンを Garmin Edge 130 plus に、トラッカーを Garmin Forerunner 255 に買い替えました。

運用開始して3ヶ月、その間に2回レースに出たので使用感やメリットとデメリットをまとめておこうと思います。

Forerunnder & Foreathlete シリーズのおさらい

Garminが手がける腕時計タイプのGNSS(GPS)トラッカーにはもともとForeathleteシリーズがあり、GNSSの精度や多彩な機能でランナーをはじめとしたホビーアスリートから高い評価を得ていました。得にトライアスリートからは Foreathlete935 やその後継である Foreathlete945、廉価モデル(といっても発売当時は高かったですが)の Foreathlete735 などが鉄板モデルとして人気を博していた印象があります。

2022年からForeathleteシリーズが無くなりForerunnerシリーズに名称を統一したようです。

現行機種としては 255 265 955 965 の4モデルがラインナップされています。それ以外の販売終了モデルもまだ手に入るようですが古いモデルをあえて選ぶ理由は無いと思います。

なぜ Forerunner255 を選んだのか

私が購入したのは Forerunner255 です。派生機種としてウォッチフェイスがやや小型の Forerunner255 S や音楽機能を搭載した Forerunner255 Music といったものがあります。

Forerunner255 を選択した理由は、比較的安価(とはいえ4万円近くします)であることと、必要な機能がひととおり揃っていそうだったからです。私の購入目的はトライアスロンのトレーニングとレースで使うことなのでマルチスポーツモードは欠かせません。

マルチスポーツモードに対応したGNSSトラッカーとしてはPolarやSunntoなどもありますが、トライアスロンのランパートでサイコンに腕時計のデータを表示できる 画面拡張モード が欲しかったためサイコンと腕時計をGarminで統一することにしました。

良い点

GNSSの捕捉が驚くほど早い

FitbitやLezyneのサイコンと比較すると、GNSSモードに切り替えた時の衛星の捕捉から位置情報の測位までが驚くほど早いです。Fitbit Charge5 は早くても30秒程、電波環境によってはいつまでも測位できず、ランニング中に測位不能になることもしばしばでした。仕方なくスマホを持ってハイブリッドモード(スマホ+Fitbitで測位するモード)を使用していたのですが、スマホを持って走るというのがストレスでした。

Forerunner255は測位も早く、走っている時に位置情報を見失うこともないですし、まわりに高い建物があるような環境でもかなり正確な位置情報を提供してくれます。

豊富な機能とデータ量

心拍数、血中酸素濃度、睡眠、呼吸数、などフィットネストラッカーとしての基本機能はもちろんのこと、ランニングメトリクスなどの様々なデータを収集してくれます。正直なところ使いこなせていないデータの方が多いと感じています。

トライアスリートにとっては画面拡張モードや心拍転送モード、マルチスポーツモード、OWS(屋外スイム)対応などが嬉しい機能です。またZwifterのためにVirtual Runに対応している点も良いですね。 Forerunner255があればRun Podをつける必要がなくなりトレッドミルでのZwift Runも捗ります。

いまやあたり前の機能になりつつありますが、モバイルSuicaに対応をしている点も地味に嬉しいです。

バッテリーライフ

スマートウォッチモードで14日間、GPSモードで30時間、マルチGNSSモードで25時間、と50g程度の軽量モデルのわりにはかなりバッテリーの持ちは良いと感じます。わたしはオリンピックディスタンスのレースがメインで、長距離ライドでも100km程度しか走らないため充分以上のバッテリーライフです。

このモデルでバッテリーライフが足りなくなる人は東京大阪キャノンボールだとかUTMFのような超長距離のエンデュランス種目をやるような人だけでしょう。

悪い点

ややおせっかいが過ぎる

ワークアウトのサジェスチョン機能がありますが、休息日を提案されている時にワークアウトを実施しようとすると「今日はやめとけ?」(意訳)と警告をしてきたり、提案しているワークアウトよりも早いペースや遅いペースで走ろうとすると「速すぎやで」とか「遅すぎやで」(意訳)と警告を鳴らしたりと、ややおせっかいが過ぎるように感じます。

さらにワークアウトの強度も監視されており「低強度有酸素が足りないやで」(意訳)というようなおせっかいも。

Zone2トレーニングを意識する良いきっかけになったりするわけですが、少々おせっかいが過ぎるのではないかと感じています。

とはいえ、データをユーザーに投げっぱなしにするだけではなくそれをもとにユーザに提案するタイプの腕時計には未来を感じます。今後もこういった提案型のトラッカーは増えてくるでしょうね。

機能おおすぎ

あまりに機能が多過ぎて使いこなせていないと感じています。多機能であるためメニューの階層が深く、どこになにがあるのか少し慣れが必要です。ユーザインタフェースとしてはよく考えられているとは思います。結局使いこなせなければ多機能である意味はないため、もう少し機能を絞った廉価モデルがあると嬉しいですね。

タッチスクリーンではない

誤操作の可能性が低くなるためタッチスクリーンでないことはメリットのひとつでもありますが、これだけの機能を5つのボタンで賄うことになりますのでどうしても直感的とは言えない操作感になってしまいます。

でかい

スマートウォッチ全般に言えることですがとにかくデカいです。普段使いすることを考慮するとやや不恰好に見えてしまう点が残念。私のように小柄なひとや女性は購入前に実物を見て、できれば試着してサイズ感を確認することをおすすめします。バッテリーの持ちは短くなるようですが、小さめのForerunner255Sという派生機種も候補に入れておくと良いかもしれません。

また、これだけ大きいと着けたまま寝るのがストレスになる場合もあります。私はもともと寝るときにトラッカーを着けるのがあまり好きではなく、たまにしか着けて寝ていなかったのですが、Forerunner255に変えてからは完全に外して寝るようになりました。

結論

とくにこだわりがなければGNSSトラッカーはGarmin一択かと思います。その中で、もっとも廉価でトライアスロンに必要な機能を一通り揃えているのがForerunner255でしょう。私のようにトライアスロン向けの機能を持たないトラッカーを使っていてもそれなりにデータ集めや分析はできますが、きちんとしたアスリート向けのトラッカーがあれば日々のトレーニングのクオリティをさらに上げることができると思います。

いままで腕時計タイプのトラッカーを一切使ってこなかった方や、Fitbitのようなどちらかといえば日常生活向けのトラッカーを使ってきた人が、今後トライアスロンに取り組む際におすすめできる一本です。

さらにGarminのサイコンを組み合わせることでさらに満足度が高まります。 Garmin Edge 130 Plus のレビューもぜひお読みください。

Forerunner255 Tidal Blue

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Written by yyatsuo in 自腹レビュー on Tue 08 August 2023. Tags: Garmin, トラッカー, サイコン,